積水化学工業(株)住宅カンパニーは11月29日、「実現したい暮らしニーズ」調査結果を発表した。2005~17年に2・3階建てを建築した20~69歳の単身者を除く単世帯家族を対象に、Webアンケートを実施。建築エリアは、敷地面積80~180平方メートル未満、建築地周辺に3階建てがある、または3階建て建築可能な土地であることを条件とした。調査時期は8月、有効回答数は1,200件(2階建て建築者1,000件、3階建て建築者200件)。
2階建て建築者のうち、建設計画時に3階建てを検討していた人は15.2%だったが、「もう一度建てるなら3階建てにしたい」と回答した人が29.2%と約3割にまで増加した。一方、「再度2階建て」と回答した人は検討時の81.8%から73.1%に減少。3階建て希望者は大都市圏だけでなく、全国的にニーズが高まっていることが分かり、年齢による大きな差もみられなかった。
2階建て建築者と3階建て建築者の入居後満足度を比較すると、総合満足度(+15~-15までの7段階の加重平均値)は3階建てが7.4、2階建てが7.0という結果に。満足度の差が大きいのは、「プライバシー確保」「収納スペース」「外構計画」「眺望の良さ」など。
2階建て建築者が3階建てで実現したい暮らし方をみると、「水害に備えた暮らし」(50.1%)がトップに。「エレベーターのある暮らし」(47.2%)、「大型バルコニーのある暮らし」(43.3%)と続いた。また、主要な生活空間を2階以上に配置し、水害が起きても自宅で避難生活ができる暮らしに対する願望が高いことも分かった。
3階建て居住への不安の1位は「建築費用」(71.1%)。「上下階の移動・高齢期の生活」が65.0%と続いた。3階建ての満足度向上は、エレベーターの採用とその使い勝手の良さが挙げられるとしている。
『R.E.port』より抜粋
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